チュチェ108(2019)年 7月 10日 労働新聞
論評 身の程を知って行動せよ
7月10日付の労働新聞は、朝鮮に対する制裁強化に奔走する安倍政権を非難する個人名義の論評を掲載した。(以下全文) 日本の政客が未だに目を覚ませずにあちこちをうろつきながら、悪どく振舞い続けている。その先頭には首相の安倍が立っている。 最近も安倍は、G20首脳会議に参加した各国の指導者たちを訪ね歩き、対朝鮮「制裁決議」を完全に履行すべきというデタラメなラッパを吹いたかと思えば、いわゆる「検証可能で不可逆的な廃棄」を云々しながら、制裁回避についての対策を強化すべきだなどという主張を無作法に並べ立てた。現実をしっかりと見分けることができない政治小人の馬鹿げた空元気といわざるを得ない。 こんにち朝鮮半島と地域では、和解と平和の気運がかつてなく高まっており、世界の人々が想像すらできなかった劇的な出来事が起こっている。数日前には朝米対決と葛藤の象徴となっている板門店で、歴史的な朝米首脳対面と会談が行なわれ、和解と平和の新たな歴史が始まったことを全世界に示した。根深い敵対国として嫉視反目してきた朝米間に前例のない信頼を築いた驚くべき出来事が目の前に広がったことについて、世界の多くの国々が歓迎の意を表し、それが恒久的かつ強固なものとして続くことを望んでいる。国際舞台では時代錯誤の対朝鮮制裁を撤回すべきという声が強く響いている。 ところが日本はむしろ、他国に対朝鮮「制裁決議」を無条件で履行すべきであると物乞い半分、圧力半分の訓示を行い奔走している。これを見れば確かに日本の政客は時代感覚が鈍く、情勢判断能力が不足していることが分かる。 わが人民は、これまで一度も制裁の外で暮らしたことがない。制裁の強度が強まるほどわが人民の精神力はさらに強くなった。 近年わが人民は、チュチェ朝鮮の無尽強大なる国力と発展の潜在力を余すことなく誇示してきた。自力自彊で前進するわが祖国の力は実に尽きることがない。偉大な自力更生の革命伝統をしっかりと継承していくわが人民の前途を妨げられるものはこの世にない。 日本が制裁問題を取り上げること自体、身の程知らずで、笑止千万なことである。安倍をはじめとする日本の政客たちは、生意気に他国に訓示などするより、自国の問題により関心を払うほうがよかろう。 現在、国際舞台における日本の境遇はひどいものである。地域情勢の流れから完全に弾かれ泡のような身の上になった。それは、政客らの事物現象に対する病んだ見通しと時代錯誤的な思考、無謀で分不相応な振る舞いがもたらした必然的産物である。 これまで彼らが行ったことは、一様に時代の流れに逆行するものであった。朝鮮半島と地域で情勢が緩和され、和解と平和の気流が流れるや、強い不快感を示し、悪さばかりを選んで行った。北南間に多岐にわたる対話が行なわれるや、「北朝鮮の微笑外交に騙されてはならない」と毒づき、くさびを打とうとしたことも、安倍をはじめとする日本の高位政客であったし、シンガポール朝米共同声明が採択された時、嫌がらせをして仲たがいさせようとしたのも、まさしく彼らである。 しかし、もたらされたものは何であったか。それは、政治未熟児という汚名と、地域情勢を論じる場に入れてもらえもせず、その周りを動き回る身の上だけである。 日本の「東京新聞」が、今回板門店で電撃的に行なわれた朝米首脳対面のニュースを伝えながら、安倍の外交がまたもや蚊帳の外に置かれたとしたのは、決して偶然ではない。 一人ぼっちの身であるくせに、朝鮮半島問題に再び口を挟もうとするのはあらゆる面から見て、日本の境遇に合わない。 国際社会の嘲笑と軽蔑を受けている日本が、どんなに騒ぎ立てても、それをまともに聞く人はいない。そのような幼稚な振舞いで何かを得ようと考えることこそ、愚かなことである。 日本の政客に忠告するが、自らの身の程を知り、正しい身の処し方をするほうがよかろう。それが、自らはもちろんのこと、日本のためにも有益なことである。(了) |