チュチェ113(2024)年 5月 6日 朝鮮中央通信

 

英国は欧州大陸を戦争の災難の中に深く追い込んでいる

 

【平壌5月6日発朝鮮中央通信】国際問題評論家のシム・ミン氏の文「英国は欧州大陸を戦争の災難の中に深く追い込んでいる」の全文は、次の通り。

去る2日、キエフを訪問した英国外相のキャメロンがウクライナに年間30億ポンドの軍事支援を供与すると約束するとともに、自国が納入した兵器がロシア領土の攻撃に利用されるのに反対しないという暴言を吐いた。

反ロシア対決意識が骨髄にまで徹した英国外相が好戦的な言葉を吐いたのは今回が初めてではなく、英国がゼレンスキー当局に対する軍事支援騒動の前列で格別に熱を上げているのも、周知の事実である。

すでに知られているように、ウクライナ事態の発生後、英国はゼレンスキーかいらい当局に主力戦車やロケット砲、劣化ウラン弾をはじめとする各種の武装装備を提供し、特に2023年5月には真っ先に長距離巡航ミサイルを手渡すことで、ロシアに対する敵対的本性をさらけ出した。

今回、キャメロンがもう一歩進んで自分らの兵器がロシア領土の攻撃に利用されるのを露骨に承認したのを見れば、ゼレンスキー当局をロシア領土縦深に対する無謀な攻撃に駆り出して日増しに劣悪になっているウクライナの戦況を収拾するために断末魔のあがきをしていることが分かる。

欧州に、舌が剣より多くの人命を害するという言葉がある。

一国を代表する外交首長であるなら、自分の軽率な一言によってウクライナ戦争の炎がロシア領土へ拡散し、続いて欧州地域へ燃え広がる危険極まりない事態を招く恐れがあり、このような悪循環の中で罪なき平和的住民が破局的な災難と惨禍を被りかねないということを決して知らないのではないであろう。

にもかかわらず、キャメロンがこのような無分別な暴言をはばかることなく吐いたことには、最近、ロシア武力の強力な軍事的攻勢によって日ごとに守勢に陥っているゼレンスキー当局の余命を維持させ、ウクライナ人の最後の一人まで反ロシア代理戦争に駆り出そうとする英国「ジェントルマン」の邪悪な企図が潜んでいる。

問題は、すでに一世紀前に歴史の墓の中に葬られた「大英帝国」の繊弱な後えいが誰に頼って欧州の安全を自ら破壊し、新たな世界大戦を引き起こすためにむやみに奔走しているかということである。

対米追随と盲信を生理とする英国という実体を透視してみれば、手下の同盟国をそそのかして強いロシアの復活を防ぐためにやっきになっている米国宗主のけしかけの可能性が強い。

英国外相がキエフ訪問に先立って、ワシントンを訪れて対ウクライナ軍事支援を拡大する問題について長時間密議をこらしたのは決して、偶然の一致だと見られない。

現在、ウクライナの全ての前線で米国とNATOの武装装備を燃えるくず鉄につくりながら確固たる主導権を握っているロシア武力は、英国の軍事支援が特殊軍事作戦の遂行に何の影響も与えられないし、英国製兵器を全部破壊するとの断固たる意志を表明している。

米国と英国をはじめとする西側のいかなる軍事的威嚇・恐喝も、国家の主権的権利と安全利益を死守するためのロシア軍隊と人民の剛勇な闘志を挫くことはできない。---