Archive for 7月 23rd, 2007

総連中央・高徳羽副議長兼権利福祉委員会委員長の談話

 7月20日東京地方裁判所は、朝鮮総連中央会館の固定資産税等に対する東京都の不当な課税措置を容認するという許しがたい判決を下した。

 私たちは、租税法律主義をも無視し、都知事の裁量判断だけに委ねることにより石原都知事の政治的偏見と差別による判断を正当化する不当極まりない判決を断固糾弾する。

 判決では、知事による個別の裁量判断のみを最優先し、在日朝鮮人を「特定の者」と断定し、その使用施設に対しては公益性を認めないとする不法な判断を下している。
これは、朝鮮総連の活動及び会館使用実態と現行法を一切無視し、在日朝鮮人に対する民族的差別と外国人排他主義にもとづく理不尽な判決である。

 周知のように総連中央会館は、朝・日間に国交がない状況のなかで、日本における共和国の代表部、民間交流の窓口として公益性が広く認められ、約40年間にわたり固定資産税等の減免がなされてきた。

 この間、朝鮮総連の活動実態や会館使用状況に変化はなく、同時に固定資産税等に関する法律も何ら変わっていない。

 にもかかわらず、朝鮮に対する経済制裁の一環だと公言する石原都知事の指示のもと、東京都が2003年7月に突如、総連中央会館に対する課税処分を課してきた。

 今回の判決は、昨今の総連関連施設に対する強制捜査とRCCによる総連中央会館の強奪行為など、安倍政権の主導の下で強行されている一連の政治弾圧を背景に下されたことは一目瞭然である。

 私たち朝鮮総連は結成以来、一貫して内政不干渉と日本の法律を遵守する原則のもと、在日同胞に対する民族教育を実施し、同胞の生活と権利を擁護するための活動を行なっており、日本の各界人士たちとの友好親善に努めてきた。

安倍政権と司法当局が、在日朝鮮人を保護すべき歴史的、法的、道義的な責任と義務を回避し、朝鮮総連の公益的な活動を否定し抑圧することは、国際法や国際慣例にも著しく反する暴挙である。

 私たちは今回の判決が、日本国憲法や関連法、また法の一般原理である信義則等にも違反するものとして即日控訴した。

 私たちは日本のみなさんが、今回の不当判決に対する批判の声をたかめ、私たちの正当な訴えに温かいご支援を下さることを心から願ってやまない。

2007年7月20日

[朝鮮新報 2007.7.21]

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