高校無償化:고교무상화 / 東京朝鮮高校生「無償化」裁判 高裁判決のご報告

■東京朝鮮高校生の裁判を支援する会■

 

東京朝鮮高校生「無償化」裁判 高裁判決のご報告

―控訴審判決

 さる10月30日、東京高等裁判所にて朝鮮高校生たちの訴えを全て否定する判決が下されました。午後4時、東京高裁101号大法廷にて阿部潤裁判長は、「控訴人らの控訴を棄却する、控訴費用は控訴人らの負担とする」という主文を読み上げました。そして、判決要旨を歯切れの悪い口調で読み上げた後、「静かに、速やかに退出して下さい」と傍聴席に言い放ちました。傍聴席は「ふざけるな」、「司法に良心はないのか」、「恥を知れ」という怒りの声で溢れました。11年前、東京都・枝川朝鮮学校の土地裁判において勝訴的和解を成立させた裁判長は、傍聴席に向かって怒気を隠すことなく、「静かに、速やかに退出してください」という言葉を何度も言い放ちました。

 

東京高裁判決は、不指定通知に理由として並記された、①規定ハを削除したこと、②ハの規定に基づく指定に関する規程13条の適合性という二つの理由の問題に焦点を当て、判断を下しました。判決は、「2つの理由は、論理的には両立し得えないものであることは被控訴人(国)においてもこれを自認するところである」という前提を置きつつ、「被控訴人の説明にはやや一貫性を欠く点はなくはない」と言及しました。一方で、「合理的に見れば、本件不指定処分の理由は、理由①ではなく、理由②であると認めるのが相当である」と結論付け、政治外交上の理由に基づくハ規定削除こそが真の理由である(朝鮮学校排除ありき)という原告の主張を退けました。

また、ハ規定削除と不指定処分の効力の前後関係について、「行政処分の成立と効力の発生は別問題である」としつつ、「不指定処分は、遅くとも本件省令改正の官報公告がされるまでには、すでに成立していたものと認められる」として、ハ規定削除が先行しているという原告の主張を退けました。そして他の論点については、原審を踏襲し、控訴審で提起された原告の主張に真正面から応えようとしませんでした。

―判決後の記者会見

判決直後に行われた記者会見では、まず李春煕弁護士、喜田村洋一弁護士が判決の問題点、矛盾について厳しく指摘しました。喜田村弁護士は、不指定処分の成立がハ規定削除の効力発生以前であるとする判決について、明確に最高裁判例に反すると指摘しました。さらに、ハ規定削除以前にハ規定削除を理由とした不指定処分が成立したとする判決の矛盾を指摘しました。次いで、原告代表、原告の保護者代表が発言しました。原告代表の学生は「悲しく、悔しい判決でした」と述べ、「法律を学ぶ者としても絶望するばかりです。私たちの主張が正当であると認められる日まで絶対に諦めません」と訴えました。

―報告集会の様子

 判決後に、北とぴあ・さくらホールで行われた報告集会には約1100名もの方々が駆けつけました。朝鮮学校のドキュメンタリー映像「私たちの声が届いたならば」の上映の後、弁護団による判決報告、朝鮮高校生による歌とアピール、オモニ会アピール、各地(大阪、広島、愛知、九州)の裁判支援の会からのアピール、韓国から孫美姫さん(ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会)、金明俊さん(朝鮮学校と共にする人々モンダンヨンピル)の連帯アピールと裁判支援金の贈呈、長谷川和男さん(東京朝鮮高校生の裁判を支援する会・共同代表)による行動提起がありました。

 

 

李弁護士は、今回の判決が「最後の最後で真実から逃げた判決」だと指摘し、判決の問題点について説明をした後、「ここにいるみなさんと力を合わせてこの不当な判決をひっくり返せるように努力したい」と発言しました。厳廣子さん(東京朝鮮学校オモニ会連絡会)は、「皆さんは最善を尽くしました、私たちも最善を尽くしました」と発言し、一人一人と手を携えて「これからもっともっと果敢に闘っていこうと思っています」と訴えた。長谷川さんは、報告集会に集まった一人一人が自分の地域、活動の場でこの運動を広げていくことの大切さを訴え、「世論を変えるために自分の地域で全力を尽くしましょう」と呼びかけました。そして、来年2月に、「全国から怒りの行動を結集して全国統一行動を成功させましょう」と訴えました。最後に合唱「声よ集まれ、歌となれ」が歌われ、報告集会は締めくくられました。

本報告集会は、東京高裁の不当判決を機に、この朝鮮学校「高校無償化」排除に対する怒りと、闘いの意志を確固なものとする決起の場となりました。これからも、この運動が勝利するそのときまで、最後まで共にがんばりましょう!

 

(文・留学同 金誠明)

 

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