中東事態の張本人は米国だ 朝鮮中央通信社論評
【平壌10月23日発朝鮮中央通信】中東事態が日を追って悪化し、全面戦争の敷居に刻一刻接近している。
イスラエルでは、全面侵攻準備の命令が下されたし、ガザ地区に対する空爆が拡大されている。
イスラエル軍部好戦狂らの中では、「近くパレスチナ領土を見るようになるだろう」という暴言が公然と響き出ている状況である。
全面戦争に拡大されうる危険を内包している中東事態は、全的に米国によって招かれた悲劇であるというのが、国際社会の一様な声である。
事態の勃発(ぼっぱつ)とともに、米国は即時にイスラエルに対する援助と武器支援を公約し、空母「ジェラルド・フォード」と「ドワイト・アイゼンハワー」を紛争水域に急派した。
国務長官と国防長官など米国の政界と軍部の頭に続いて大統領までイスラエルに飛来して、「米国が存在する限り、あなたたちは決して一人ではない」だの、「安保支援は続くであろう」だのと力説し、戦争を積極的にあおり立てた。
18日には、停戦を実現し、人道主義危機の解消に目的を置いた国連安保理の決議案に拒否権を行使して、中東事態の悪化を防止できる小さな機会までことごとく抹殺した。
今回にもやはり、いかなる独自の思考と定見もないアクチブ・オブザーバーの欧州連合(EU)が米国に相づちを打っている。
米国の偏見的かつ意図的なそそのかしによって、中東地域での大規模殺戮(さつりく)戦は激化している。
19日、バイデンはイスラエルとウクライナが戦争で成功するのが「米国の国家安保にとって極めて重要である」と言い散らし、現地の手先に対する支援を含む1060億ドルの緊急支出を議会に要請した。
米国は、国内の政治と世界覇権戦略のためにパレスチナ領土を不法に占領し、絶え間ない武装攻撃と非人間的な民間人虐殺、ユダヤ人入植地の拡張などをこととするイスラエルを終始庇護(ひご)したし、これによって独立国家を建設しようとするパレスチナ人民の宿願が実現されず、彼らがなめている歴史的不公平が続いている。
米国が中東事態の根源をパレスチナに転嫁し、「侵略者」というレッテルを張り付けているが、公正な国際社会はこれを断固と排撃している。
アラブ連盟加盟国の外相たちは11日、カイロで緊急会議を開いてイスラエルが「二つの国家方案」協商に復帰してパレスチナ人民が生きていける国家を保障することを強く求め、独立されたパレスチナ国家なしには中東和平が不可能であると主張した。
世界の世論は、独善的かつ二重基準的な米国の対外政策によって、地球上の安定と安全が脅かされていると警告している。
国際社会は、米国の狂態を鋭く注視すべきであり、危険で愚かな企図を断固と糾弾、排撃すべきである。(記事全文)
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